ALL IN ONE の本文内容に関するQ&A(例文1〜10)  


 
例文 項目と内容  
3 キーセンテンス

 
I quit my full-time job. とありますが、なぜ quit は過去形でないのでしょうか?
 
I quit my full-time job. の quit は過去形です。

P500に不規則動詞の変化リストがあります(その中に quit も含まれています)。この機会に主な動詞の過去形と過去分詞形を覚えておかれるとよいと思います。

【補足】
ちなみに,イギリス英語では過去形・過去分詞形で quitted という規則変化で表すことがありますが,あまり見聞きすることはないと思います。
 

 
3 Words, Phrases & Patterns

 
cease の欄に『公式的』と書いてあります。これは日常会話では使われないということですよね? 例文を見ると、友達同士のごくごくくだけた会話のように思われます。
ここではなぜceaseを使っているのでしょうか。かたい響きのする言葉をあえて使うことによる微妙なニュアンスの効果などといったものは関係しているのでしょうか。
 
cease は日常会話(くだけた会話という意味)で用いるにはかたいことばです。
但し、S never cease to astonish/surprise ... という表現は一種の決まり文句として日常会話でも用いられることがあります(その場合、多少おどけた言い方になります)。一般的にはくだけた日常会話で用いられない単語でも、決まり文句として使う場合はよく用いられるというものは少なくありません。
 

 
4 キーセンテンス

 
I want you to sew them back on の部分なのですが、back とon という副詞2つが並べられている理由がわかりません。
sew back 又は sew on という熟語(句動詞)ではないわけですよね? 
このような例文に今まで触れたことが無いので、どう理解してよいのか戸惑っております。また、back が無かった場合とon が無かった場合では、本文のセンテンスとそれぞれどのように意味が違ってくるのでしょうか。

 
句動詞ではなく、動詞と副詞の自由な組み合わせからできた表現です。sew は「... を縫う」、back は「元のように」、on は「くっつくように」 です。sew them back on は「それらを元のように(back)縫って(sew)くっつける(on)」となります。sew them on だと「それらを縫って服につける」になりますが、back を付加することで、「元通りに縫いつける」という意味になります。一方、sew them back は「それらを元のように縫う」となり、「縫って服につける」という意味が明確に表せません。「縫って服につける」ためには接触を表す on(服にくっつけて)が必要です。よって、「それらを元通り服に縫いつける」という意味をきちんと表ためには back も on も省略ができません。
 

 
4 Grammar & Usage

 
「条件を表す文の中では未来を現在形で表します。」と記載されています。他の文法書等を見ると、副詞節の場合に限りとの前提があるようです。つまり名詞節や形容詞節の中では現在形を用いず未来形を使用するルールになっています。文法の理論上はこれで正しいと私も思うのですが、では会話や作文の中でこれをどうやって使いこなすのか釈然としません。やはりそれぞれの例文を状況の中で覚えるしかないのか、何かもっと瞬時に判断できるこの部分の文法上の簡易的に判断できるものがあるのでしょうか。またはこの点に関しては試験以外では無視していい事項なのでしょうか。実際に文章を書かれる時や会話の時にどうされているのかお教え戴ければ幸いです。

 
副詞節、形容詞節、名詞節の区別を瞬時に行う方法は、まずそれぞれの節の構造や性質を正確に理解した上で、次に多くの英文の読解を通じて、それぞれの節の区別を瞬時に行えるようになるまでトレーニングするしかありません。書き言葉でも、くだけた日常会話でも副詞節の時制の表し方は名詞節や形容詞節のそれとは異なります。簡易的な区別の仕方や会話での特別な例外などはありませんので、地道に訓練を積み重ねて下さい。
 

 
4 Grammar & Usage

 
なぜ、時や条件を表す副詞節は未来のことも現在形で表すのですか? また、時や条件をあらわす副詞節を見抜く方法はあるのですか?
 
「時や条件の副詞節(A)+ 主節(B)」 とは以下のような意味の文です:

 (a) 「A した時、B する」「A するまでに、B する」
 (b) 「A したら、B する」「A しないなら、B する」

(a) における「A」の部分が時の副詞節、(b) における「A」の部分が条件の副詞節です。時や条件を表す副詞節(A)は主節(B)との結びつきが強く、主節の前提的な[前置き的な]役目をするので、主節(B)で未来が示されれば、その前提となる副詞節(B)は当然未来の出来事だと聞き手にはわかります。つまりあえて未来であることを助動詞等を用いて相手に伝える必要がないわけです。よって副詞節はもっとも簡単な形である現在形に単純化されます。

 If it rains, we'll take a bus.
 (雨が降ったら、バスに乗ります)

上記の文で 「If it rains」 をわざわざ 「If it will rain」 と言わなくても未来の出来事だと聞き手は理解できます。主節の「we'll take a bus」 がこれから先の行為(=未来の行為)に対する意志を表しているのだから、その前提である副詞節も当然未来のことだと聞き手は考えるわけです。
「時や条件を表す副詞節を見抜く方法」 は、時や条件を表す副詞節で用いられる接続詞を全て覚えることです。時や条件を表す接続詞は 「Chapter 14 副詞節」 で詳しく解説されています。
 

 
Grammar & Usage

 
現在進行形が近い未来を表わす場合と例文289のbe going toが未来を表わす場合の違いがよくわかりません。
例文5 She is moving into your neighborhood.は文脈からしても既に引っ越すことが決まっていて、もう物件も決めてといったように引っ越すための兆候を感じるためbe going toで表現してもいいと思います。また、他の参考書をみても両者とも心構え、準備を伴うと書いてあり「現在進行形が近い未来を表わす場合」と「be going to」の使い分けの決め手がいまいちよくわかりません。
 
「…することになっている」 という She is moving into ... を She is going to move into .. に置き換えることは可能です。しかし,Grammar & Usage に書かれている 「…しかかっている」 という3つの例文は be going to 不定詞に置き換えることはできません。

be going to 不定詞 も一種の現在進行形ですから,「…するという行為に向かって進んでいる」 という予定の意味においては現在進行形と同じです。ただ,be going to が表す未来よりも現在進行形が表す未来の方が「差し迫った(近い未来の)」という感じがします。現在進行形はもう既にその行為へのカウントダウンが始まっている感じです。

また,現在進行形には「現在〜しているところだ」という意味があるので,この意味に誤解されかねない文脈や状況では,代わりに be going to (口語では be gonna)や未来進行形( will be ...ing) を用います。
 

 
6 キーセンテンス

 
he was earning a living as a guardとあります。
彼が警備員として生活費を稼いでいるのは、「固定的な状況」であり、he earnedとすべきのように思います。「一時的な状況」を表す過去進行形が使われているということは、彼自身は「警備員の仕事は一時的と考えているから」という理解で宜しいでしょうか?

 
この進行形は、「話し手」(彼(he)自身ではなく)がそれを一時的な事と判断していることを示唆しています。
he earned ... なら「彼はずっと警備員をして生計を立てていた」、he was earning ...は「彼はその時点では警備員をして生計を立てていた」になります。
 

 
6 キーセンテンス

 
What's become of Jim?という部分は、know の目的語であり、
ALL IN ONE BasicのLesson113の表にあるように
「What V (何がVするか)」という形の関接疑問文である
と考えてよろしいでしょうか。

 
はい、その通りです。
what's become of Jim は「間接疑問文」すなわち「名詞節」で、knowの目的語に置かれています。
疑問詞(ここではwhat)が主語になる場合、間接疑問文の語順は直接疑問文と全く同じになります。
 

 
6
キーセンテンス

 
he was earing a living の部分でなぜ "was" なのでしょう? 時制の一致ですか?

 
「彼がガードマンをして生活をしていると言った」のは「先々週」(the week before last)のことですから「ガードマンをして生活をしている」は「先々週」という過去における彼の状態を指します。よって was earning という過去形になります。is earning という現在形を用いた場合は、現在も彼はガードマンをしているという事実を話し手は知っていることになりますが、仮にそうであったとしても was earning という過去形は使えます。ちなみに「時制の一致」という概念を持ち出さなくても英語の時制は正しく理解することができますので本書では一切触れていません。
 

 
7 Grammar & Usage


例文7のGrammer & Usage の現在完了形の説明において引用された、世界貿易センタービルのテロの声明文における「in」の用法を知りたいです。「目的」を表した「in」と解釈すればよいのでしょうか。それとも、in English(英語で)やin ink(インクで)などの手段のin と同様の使い方なのでしょうか。


ここでの in を 「目的」 や 「手段」 と考えるのには無理があります。in は 「... の中で」という意味ですから、この場合は「我々の国へのテロ攻撃の中で、世界貿易センターに突っ込んだ」 と解釈して下さい。つまり、「テロ攻撃という行為の中で世界貿易センターに突っ込んだ」 という意味です。
 

 
8 Word,Phrases & Patterns


「look like ...」という熟語についてです。like の後には名詞か文が置かれると記載がありますが、例文のように文が後に置かれた場合、間にthatなどの接続詞は省略されているのでしょうか。またそうなった場合、文型はlike 以下を副詞句とし第一文型としてみていいのでしょうか。


like に限らず、接続詞の後に「that+ 文」を置くことは出来ません:

 × like that 文
 × whether that 文
 × because that 文

これは 「that が省略されている」 のではありません。 that 自身が接続詞であるため、like that ... などとすると、接続詞の後にまた接続詞を置くことになり、それはしてはいけないことなのです。「S look like 文. 」という構造の文は、「like 文」を副詞句と見なして第1文型と考えてもかまいませんし、「like 文」を look という動詞の補語と考え第2文型と考えてもかまいません。正しく意味が取れれば、文型の分類にこだわる必要はありません。
 

 
Words,Phrases & Patterns


have been to...の説明で、『「...へ行ったことがある」原則として「have gone to...」とはしない』とありますが、私の使っている辞書では、特に注意はなく、言い換え可能のように載っています。

「原則としてしない」「言うこともできる」なので、矛盾はないのですが、それでは、どういう時に「heve gone to...」を使ってもよいのでしょうか?



have gone (to ...) は文脈がなければ 「(…へ)行ってしまってここにいない」 という 「結果の用法」 になります。例えば,

 He has gone to Canada.

は,「カナダに行ったことがある」 ではなく,「カナダに行ってしまった」です。これが,「原則として have gone to ... としない」 という解説の意味です。

しかし,have gone to ... を ever(一度でも)や never(一度も),twice(二度),three times(三度)のような回数を表す副詞や before(以前に) のような経験を表す副詞と共に用いる場合は 「結果の用法」 には解釈できないので,have been to ... と同じく 「経験の用法」 で用いることができます。

 He has gone to Canada several times.
= He has been to Canada several times.
 (彼は数回カナダに行ったことがある)

Has he ever gone to Canada?
= Has he ever been to Canada?
 (彼は(一度でも)カナダに行ったことがありますか?)
 

 
9
Grammar & Usage


文中に "but has now come to terms" とありますが、この has は現在完了形なのでしょうか。そうだとするとその後に now と続くのがよくわかりません。now は文の最後でもいいのではないのでしょうか。

has now come は has come の間に副詞の now が挿入された現在完了形です。「have [has, had] 」と 「動詞の過去分詞形」 の間には副詞を挿入することが出来ます。例えば already という副詞がこの位置に置かれるのはご存じでしょう:

 I've already seen them.
 The concert had already started when I arrived.

yet という副詞も同じ位置に置くことが出来ます:

 I haven't yet met David.
 = I haven't met David yet.

long(長い間)や now(今では)という時を表す副詞も同様です:

 I have long wanted to move to Southern California.
 I have now listened to it 100 times.
 = I have listened to it 100 times now.

テキストの例文では、He has been struggling for many years で 「過去」 の経緯を述べ、 he has come to terms ... で対比的に 「現在では(now)」 こうなった[なっている]、と言っているので、now は文末に置くより文頭近くに置いた方が過去と 「現在」の対比が明確に聞き手に伝わります。
 

 
9

キーセンテンス


2行目の「but」の後に、主語もなしにいきなり「has」がきていることが理解できません。どのように解釈すればよいのでしょうか。



「A and B」「A but B」となる構文では、「B」 の部分に文を置くことが多いが、繰り返しとなることばがある場合は省略することが出来る、と理解して下さい。
このルールに従い、9 の例文では、but の後の he が(繰り返しとなるので)省略されています。他の例を挙げましょう。「彼はピアノを弾き、そして歌も歌う」 という場合、He plays the piano and he sings. とするより、繰り返しとなる he を省略して、He plays the piano and sings. とした方がすっきりした英文になります。また、「彼らは貧しいが、毅然としている」 は、They are poor but they are proud. とするより、繰り返しとなる they are を省略して、They are poor but proud. とした方がbetter です。以下は例文9 と同様の例です:

 I enjoy using perfume but am careful not to overdo it.
 (私は香水をつけるのが好きだが、つけすぎないように気をつけている)

 * but の後には I が省略されています。

 

 
9

キーセンテンス


disabilityが単数形なのはなぜでしょうか。 blind と deafという二つの障害があるのですから、disabilities になると思うのですが。



ここでの disability は不可算名詞です。disability という名詞を英英辞典で調べると、以下の2つの使い方が示されています。

 (1) a permanent physical or mental injury or illness
   恒久的な身体的もしくは精神的な傷害[疾病]

 (2) the state of suffering from a physical illness or injury
   身体的障害で苦しんでいる状態

(1)は可算名詞、(2)は不可算名詞です。テキストの例文は、「身体的な障害(がある状態)を受け入れる」 という意味で、上記の(2) の意味が当てはまります。

 

 
10 キーセンテンス


なぜ、appointment に本文にはs がついているのですか?

複数形のsです。(会う)約束、(面会の)約束、(病院等の)予約、という場合の appointment は数えられる名詞(=可算名詞)です。「(会う)約束」が一回だけなら an appointment とします:

 I have an appointment with Mr. Smith tomorrow.
 (スミス氏と明日会う約束をしています)

テキストの例文は 「彼は(会う)約束に対して時間厳守だ」 と言っています。この場合の 「(会う)約束」 は1度だけのものではなく何度となく繰り返される(つまり複数存在する)「約束」一般を指しているので複数形にする必要があります。
 

 
例文11〜25

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