ALL IN ONE の内容に関するQ&A (例文401〜)


例文 項目と内容

403
Grammar & Usage

 
本項にある比較表現を普通の最上級表現に変換しようとした場合、be subject to という熟語がネックになって解説の通り四通りの理解ができずにおります。この熟語が崩せないとすると関係代名詞等を利用するしか手立てがないように思えるのですが、実際のところどういった表記となるのでしょうか。
 
Grammar&Usage にある形と同様に4つの方法で表すことができます:

【最上級を使う場合】

The delta of the Mississippi is (the) most subject to floods in the States.

Of all the areas in the States, the delta of the Mississippi is (the) most subject to floods.

(注)... is the most subject area to floods とはできません。


【比較級を使う場合】

The delta of the Mississippi is more subject to floods than any other area in the States.

No other area in the States is more subject to floods than the delta of the Mississippi.


【原級を使う場合】
No other area in the States is as [so] subject to floods as the delta of the Mississippi.

405 キーセンテンス

 
「所有格の形容詞は冠詞(the, a, an)と共に並べることができない」という文法ルールがありますが、He is the town's most eligible bachelor.という文では town's は所有格の形容詞ではないのですか?
 
「所有格(の形容詞)」の前に the を置くことはできません。しかし、「the +名詞」という名詞句を所有格の形容詞にすることは可能です。下記の間違い例はいずれも、所有格(my、yesterday's、Bob's)の前に the が置かれています。

 × the my bag (私のカバン)
 × the yesterday's party (昨日のパーティ)
 × the Bob's car (ボブの車)

しかし、以下の例は間違いではありません。それらは、town's、world's という所有格の前に the が置かれているのではなく、the town(その町)、the world(世界)という名詞句に「's」をつけて所有格(the town's = その町の; the world's = 世界の)にしているからです。

  the town's most eligible bachelor
  the world's largest company (世界で最も大きな会社)

最初の×の例では the yesterday や the Bob という名詞句は成立しえず、それゆえ the yesterday、the Bob に「's」をつけて the Bob's、the yesterday's という所有格を作ることはできません。これらを正しい形に改めるには、全て the を削除します(それぞれ、my bag、yesterday's party, Bob's car とします)。

411 キーセンテンス

 
例文411で、"no signs of .." とありますが、これを "no sign of .." とすることはできますか?「無い」のに「複数形」というのがしっくりきません。
 
可算名詞が no によって修飾を受ける場合の名詞の単複はその名詞が使われる状況によって決まります。

例えば、「私には子供がいません」という場合、I have no child. ではなく、I have no children. とするのが普通です。これは、「親が子供をもつ」という場合の子供の数は複数なのが一般的で、それを否定形にするので no children となるわけです。

テキストの no signs に関しても、「何かの兆候が見られる」という場合の「兆候」は複数存在するというのが英語の考え方で、それをうち消すので no signs という形になります。

【肯定文】

 There are signs of an economic recovery.
  (景気回復の兆候が見られる)

【否定文】

 There are no signs of an economic recovery.
  (景気回復の兆候はない)

411 Grammar & Usage


4番目の例文にある other kids his age同じ年齢の他の子供たち)の文の仕組みが理解できません。
other kids of his same age ではだめですか?
 
of his same age では、「彼 "" 同じ年齢の」 という意味にはならず、 「彼 "" 同じ年齢の」 という不自然な意味になります。

one's age は of one's age(「…の年齢の」 → 「…と同じ年齢の」) の of が省略された形容詞句です。of one's age という表現は頻繁に用いられるため、of を省いて用いるようになったと考えられます。

形容詞句なので、kids (of) his age のように前の名詞を修飾したり、また、be動詞の補語に置いて I am (of) his age. (私は彼と同じ年齢だ) としたりします。

413 キーセンテンス

 
例文のようにenthusiasmやobsessionに冠詞のa [an] をつける感覚がいまひとつ理解できません。これらの語には可算名詞としての用法もありますが,enthusiasmを可算名詞と捉えるのが不自然に思えます。また,it is a shame --- , it is a pity ---, for a blameなどのように感情を示す名詞に,ときどき不定冠詞がつくことがありますが,これらの感覚もあまり理解できません。
 
enthusiasm, obsession は「熱心」「取り憑かれ」という「抽象的な概念」を表すので基本的には不可算名詞です。

これらの意味では1つ2つと数えることはできないからです。しかし、他の多くの不可算名詞と同様に、「抽象的な概念」 を表す語を 「具体的な(1つの)事例」 と表す場合には可算名詞になります。例えば、luxury は「贅沢」という抽象的な概念で捉えると不可算名詞ですが、「贅沢の(1つの)事例」「贅沢の(1つの)形」、つまり「贅沢品」という捉え方をした場合は可算名詞になります。

テキストの例文で enthusiasm を可算名詞として扱っているのは、「熱心の一例」「熱心の一つの形/表れ」と捉えているからであり、また obsession を可算名詞として扱っているのは、「取り憑かれの一つの事例」「取り憑かれの一つの姿」と捉えているからです。shame や pity を a shame, a pity とするのも、それぞれ 「ひとつの恥ずかしい事柄/事例」、「一つの残念な事柄/事例」 という捉え方をしているからで、「対象が複数であっても」、それらを一つの事柄/事例と考えることができるので単数形で表します。



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