ALL IN ONE の内容に関するQ&A (その3)


例文1〜25 例文26〜99 例文100〜229 例文230〜419


例文 項目と内容

例文100 キーセンテンス

the first black person to be elected President のPresident は何故冠詞が付かないのですか?

 They will probably make him chairman.
    
(彼らはおそらく彼を会長にするだろう。)

上記の例ではchairman に冠詞のthe がついていませが、本来なら唯一の存在である chairman には冠詞のthe が付きます。 しかしbe 動詞の補語(下記(a))や第5文型の補語(下記(b)と上記の英文)に chairman, President, captain などのポストを表す名詞が置かれる場合は冠詞(the と a/an)を省略するのが一般的です:

 (a) He is chairman of the Finance Committee.
   
(彼は財政委員会の議長だ。)

 (b) They elected him chairman of the Finance Committee.
   
(彼らは彼を財政委員会の議長に選出した。)

また第5文型を以下のように受身にした場合も、補語にポストを表す名詞が置かれる場合は、下記(c)のように、冠詞を省略するのが一般的です。

 (c) He was elected chairman of the Finance Committee.
   
(( (b)を受身にした文))
 

例文102
Grammar & Usage

 to不定詞の形容詞用法についてですが、例文(a)のように、不定詞が目的語を伴い完結している場合、修飾される名詞はその不定詞句と主語と述語の関係になる(訳語は「ための」だが)、という認識でよいでしょうか。

 その理解でOK です。ただ以下のような例外もあります。

 I have no time to watch TV. 
 
* time は watch TV の主語ではありません。

 I don't have enough money to buy a house.
 
* money は buy a house の主語ではありません。

 I have no place to go.
 
* place は go の主語ではありません。

 I have no reason to do so. 
(私にはそれをする理由がない)
 
* reason は do so の主語ではありません。

つまり、形容詞用法のto 不定詞によって修飾される名詞が、money, time, place, reason, way の場合は、「完結したto不定詞」によって修飾されていても主語と述語の関係が成り立たない、ということです。


例文104
Grammar & Usage

 to不定詞の形容詞用法ですが、"... sites on which to buid ..."の関係代名詞に関して、質問があります。

関係代名詞の後は、先行詞に関係するSVやV...といった完全な文章が続くと理解しておりましたが(実際に、同書籍の後半に記載されている関係代名詞の説明にもそのように記されております)、例文104に関しては、関係代名詞whichの後にto不定詞が続いております。

この例では、"sites on which build ..."という表現にはならないのでしょうか…?

 先行詞の後に「前置詞+関係代名詞」 の後には以下のどちらかが続きます。

(1) 5文型のどれかに当たる「完全な文」(例文238〜241)
(2) to不定詞 (例文104)

(1)の形の方が(2)の形よりもよく用いられます。

また,「名詞 of 関係代名詞」 の後には 「動詞」 が来ます(例文227)。

ご質問の sites on which build ... は,「前置詞+関係代名詞」の後に主語が欠落する不完全な文が来ているので間違いです。


例文105
キーセンテンス

 The man in black stopped to light a cigarette, pondered for a second,〜 とありますが、等位接続詞などなしでカンマのみで二つの文を繋ぐことが出来るんでしょうか。 この場合ではponderedの前にandなどを置かなくても問題ないのでしょうか。

 この文は2つの文がカンマでつながれているのではありません。この文は動詞が4つ並べられているのです。つまり、「主語(man)+動詞1(stopped)+動詞2(pondered)+動詞3(turned)+動詞4(began)」という構造です。

動詞でも名詞でも、2つのものを並べる場合は「A and B」、3つ並べる場合は「A, B (,) and C」、4つ並べる場合は「A, B, C(,) and D」とします。この表記方法に従うと105 の例文は、「主語 stopped ..., pondered ..., turned ... and began ...」となります。

例文では turned の前に then が入っていますが、これは then(そして)を入れた方が文の意味が取りやすくなるからです。

例文112 Grammar & Usage

"Who do you think you are, to talk to me in that manner?"
toの前のカンマはどういう意味がありますか?

カンマを置かないと are と to がつながって you are to talk ... となり,意味が取りにくくなります。 カンマを置くことで,to talk ... が Who do you think you are という文を修飾する副詞句であることがわかり易くなります。

カンマは意味の(大きな)切れ目を表し,発音するときは,そこで短いポーズを入れます。

例文116
キーセンテンス

something にmore stimulating と形容詞が修飾していますが、これをmore stimulating something. とすることはできないのですか?

できません。something, anything, nothing という名詞を修飾する形容詞は必ずこれらの後に置きます。前に置くことはできません。

これらの語は、some + thing,  any + thing,  no + thing というように、some, any, no という形容詞がthing という名詞と結びついてできたことばです。some, any, no, several, many, few などを「不定形容詞」と呼びますが、不定形容詞の「前」には他の形容詞を置いてはいけません。ですから something, anything, nothing の前にも形容詞を置けません。前に置くことができないので、後に置くことになるのです。

例文123

キーセンテンス

 " 〜 by a former employee 〜 " というのが表記されていますが、ここは " かつての従業員" という訳語があることから、"employee" は限定されていると考えれるので、冠詞はa よりthe を用いた方がよいと思うのですが。

 「the = 限定」 という図式で、theをあいまいに理解していませんか? 「the = 唯一」 と考えないと the はわかりません。「唯一」とは「一つに絞られる」ということです。また 「a = 複数の中の一つ」 と考えて下さい。

the は「唯一」を表すので、「かつての従業員」を the former employee とすると、以下の2つの意味のどちらかになります。

 (1) 「かつての従業員」 と言えば一人に絞られる、つまり、一人しかいない。

 (2) 「かつての従業員」 について聞き手が既に情報を与えられている。つまり、「かつての従業員」 とは誰を指すのか聞き手の頭の中では一人に絞られている。

the は「唯一」を表す記号なので、一つ/一人に絞られる、ということです。例文では「複数存在するかつての従業員」 の中の「ある一人の従業員」 ということですから a を使います。

例文125
Grammar & Usage


例文94のG&U と 例文125のG&U に共通した内容です。
stop の目的語に関して動名詞と不定詞では意味が違ってきますが、意味が違う分類の中にstop が入っていません。例文125のG&Uではto不定詞が取れないという分類に入っています。
「stop to不定詞」 の to不定詞を stop の目的語だと思っている人が多いのですが,この to不定詞は stop の目的語ではありません。この to不定詞は stop を修飾している  「副詞」 です (一般に to不定詞の副詞用法と呼びます)。副詞は目的語になれません。
 
整理してみましょう。
 
stop Ving という表現は,「Vすることをやめる」 という意味です。
この stop は他動詞 (…をやめる) で Ving (…すること) は stop の目的語です。
この Ving は動名詞です。
 
stop to V という表現は,「Vするために立ち止まる」 「Vするために作業を中断する」 という意味です。
この stop は自動詞 (立ち止まる,作業を中断する) で目的語をとりません。目的語のように見える to不定詞は,目的語ではなく,「…するために」 という意味の副詞です。
stop to V となる場合は必ず,stop を自動詞,to V を副詞と見なすことになっています。

例文131

キーセンテンス

 この例文で使われている "conscience" は、無冠詞ですが、この例文の場合 "his conscience" では不自然なのでしょうか。

 his conscience ではなく conscience の方が良いです。単に conscience としますと、「良心(というもの)」 という 「人のもつ性質」 を意味します。

一方、所有格の his をつけて、his conscience としますと、「彼の良心」 となり、his がない場合に比べて 「誰の良心か」 により比重が置かれることになります。

この文脈では 「誰の良心か」 は問題ではなく、「良心(という人間の心の部分が)彼に罪を認めさせた」 としたいわけですからhis はつけない方が良いわけです。

例文133
Grammar & Usage

remember とforget に Ving を使用した場合、Ving が「過去」の意味になるのに、なぜ regret の場合だけ、「過去」の意味をVing とhaving Vp.p の両方で表すのか教えてください。

Ving には2つの意味があります。一つは「述語動詞と同じ時点」を表し、もう一つは「述語動詞より過去の時点」を表します。通常は前者の意味に解釈されます。

このことをremember、forget、regret という述語動詞の意味に当てはめて、remember、forget と regret の違いを考えてみましょう。まず、remeber は「覚えている」という意味です。

「remeber Ving」を「(今)V していることを(今)覚えている」というのは不合理です。今やっていることを覚えているのは当たり前のことだからです。よって、「(過去に)Vしたことを覚えている」と常識的に判断します。

同様に、forget も「忘れる」という意味ですから、「forget Ving」を「(今)V していることを(今)忘れる」という意味内容は合理的でなく、必然的に「(過去に)V したことを忘れる」という意味になります。

他方、regret は「残念に思う」という意味で、これは必ずしも過去のことを対象にするわけではありません。たとえば、以下の例では、leaving ... は「現在の状況」を述べています。

つまりこの文における「regret Ving」は「(今)V している[V しようとしている]ことを残念に思う」という意味です:

 I really regret leaving the party so early like this.
 
(私は、今(このように早くに)パーティーを去ろうとしていることを残念に思う。)

しかし、次の文では now(今では)ということばが regret を修飾しているために、leaving は「過去のこと」を表していると容易に推測できます:

 I now regret leaving school so young.
 
(私は、今では、あんなに早くに学校に行くのをやめてしまったのを残念に思う。)

基本的な考え方が理解できたところで以下の英文を見てみましょう:

 I regret not studying more diligently.

この文は、「私は(今)まじめに勉強していないことを残念に思う」という意味なのか、「私は(過去に)まじめに勉強しなかったことを残念に思う」という意味なのかがはっきりしません。ですから、後者の意味であることを明確にするためには studying という単純形ではなく having studied という完了形を使えばよいわけです:

 I regret not having studied more diligently.
 (もっとまじめに勉強しなかったことを残念に思う。)

つまり、「regret having Vp.p.」という形は目的語が過去のことであるのを明確にするための方法であり、それが過去であるのが明白な場合は「regret having Vp.p.」という形を使わなくても「regret Ving」という形を使えば十分である、ということです。

例文138
キーセンテンス

 flower arrangement と the tea ceremony とを比較すると、前者には the がなく、後者にthe があるのはなぜでしょうか。どちらも日本固有の文化をあらわす名詞のようですが。

 「整理/配置」という意味の arrangement は不可算名詞 *、「儀式」の ceremony は可算名詞です。

ある名詞(の種類)全般を表す場合、その名詞が不可算名詞の場合は 「無冠詞」 で表します。例えばmilk(「牛乳」という意味の不可算名詞)という種類の飲み物全般を表す場合は milk とし、the milk とはしません。ですから、flower arrangement(花の整理/配置)も the をつけません。

他方、可算名詞の場合は 「無冠詞複数形」 「the 単数形」 「a 単数形」 という3つの形が可能です。例えば、「車」という種類の乗物全般を述べる場合は、cars, the car, a car のいずれかにします。このことを tea ceremony という可算名詞に当てはめると、tea ceremonies, the tea ceremony, a tea ceremony の3つが可能ということになります。

一般的には 「無冠詞複数形」 が最もよく用いられますが、テキストで the tea ceremony が用いられている理由は、

(1) arrangement にs がついていないので ceremony も単数にした方がスタイル的によい。

(2) the art of ..., the rituals of ... という言い方は正式な[厳密な]表現の仕方であり、少しフォーマルな響きがある。フォーマルな文体や学術的[専門的]な文書では 「the 単数形」 というスタイルが好まれる、という理由からです。

また、ここで a tea ceremony とすると 「ある茶の儀式」 と 「ある」 が何か特定の「茶の儀式」の存在を不必要に意識させてしまいます。

* 一部の英和辞書には a flower arrangement と arrangement を可算名詞として扱った例が出ていますが、これは 「花を整理/配置した一作品」 という意味であり、テキストにある「全般」を指す使い方とは異なります。

例文142

キーセンテンス

never regaining his reputation again. の部分についてですが、regain の中に明らかにagain という意味が含まれており、again は冗語であり、ない方が適切だと思うのですが。

regain は again が意味として含まれるというのは異論のないところですが、不適切だとは言えません。

regain ... again や repeat ... again はネイティブスピーカーの使う英語です。

このような again は 「再び」「もう一度」「二度と」 という意味を強調したい時に用いられます。この例文では 「もう二度と」 ということばを話し手は強調したかったのです。これは、日本語で 「繰り返す」 ということばを使う場合、このことばにはすでに 「再び」 という意味が含まれているのに、それでも 「もう一度繰り返す」 とか 「再び繰り返す」 という言い方をすることがあるのと同じです。

 Please repeat what you just said again.
 
(今言ったことをもう一度繰り返してください。)

例文143
その他

動名詞が示す行為の行い手と文の主語との一致に関連した質問です。この例文に使用されている動名詞は前置詞の目的語として利用されていますが、having taken ... の行い手は文の主語ではなく目的語であるthe premier のように思われます、必ずしもそうでないパターンがあるということでしょうか?
ご指摘の通り、having taken ...の行い手は文の主語ではなく目的語(O)のthe premier です。

通常、動名詞の意味上の主語は文の主語になりますが、143の例文のように「S+V + O +前置詞+動名詞」となる場合は、O が動名詞の意味上の主語になる場合があります。

「S + V + O +前置詞+動名詞」 においてS が動名詞の意味上の主語になるか、O が意味上の主語になるかは文の意味から判断します。


例文150

キーセンテンス

 " 〜 as they do." とありますが、このdo の意味がわかりません。

 このdo は代動詞で、動詞のhave を置き換えています。「the same 名詞 as 名詞」 となる場合の as は前置詞、「the same 名詞 as 文」となる場合の as は関係代名詞です。

例文の as はそれゆえ関係代名詞であり、本来は、the same perspective as they have とするところですが、have が繰り返しになるので代動詞のdoで置き換えられています。

例文153 Grammar & Usage

on cultivating and ... におけるon は、focus につながるon であると理解していいのでしょうか。そうであるならば、このような用法使われるケースはよくあるのでしょうか。 他のケースをあげてもらえると幸いです。

focus と on は意味的に結びついています。focus は on と結びつき、focus on ...(...に対する焦点)という形でよく用いられ、これが分離したと考えればよいでしょう。

同様の例に、empasis on ...(... に対する重点/強調)や basis on ...(... への基礎/土台)のempahsis とbasis がon ... と分離したものがあげられます:

 Our emphasis is on increasing revenue and decreasing costs.
 
(我々の重点は、歳入を増やし、経費を削減することにあります。)

 The basis is on the fact that everything in the universe is shaped by two cosmic forces, known as YIN (negative energy) and YANG (positive energy).
(その基礎は、宇宙の万物が陰と陽という力によって形成されているという事実に置かれている。)

例文154 キーセンテンス

例文154のリスニングについての質問なのですが、最初のIt seemed likelyの部分が何度聞いてもIt seem"s" likely に聞こえてしまいます。これは単純に私の聞き取り能力の低さが原因なのですか。それともなんらかの特殊な音変化をしているのですか。


 確かに It seemed likely の seemed は seems との聞き分けが難しいですね。ネイティブなら注意深く聞けば1回で聞き取れると思いますが,ノンネイティブの場合は上級者でも,4,5回聞かないとわからないかもしれません。
語尾の-ed や -s は特に意識して発音されないために,ネイティブに「普段通りに発音してくれ」と頼むと,このような発音になります。

seems か seemed か,すなわち,現在か過去かが文脈上特に重要であれば,ネイティブはもっと注意深く過去形の-ed を発音をしますが,ここではさほど時制の違いが大きな意味の違いを生まない,すなわち重要ではないのであまり注意深く発音していません。

このレベルの聞き取りは誰にとっても困難ですから,現時点では気にしないでください。英語のプロでも聞き取りづらい音はしょっちゅうあります。


例文158 キーセンテンス

 この文では、全体の主語は "Developed countries" であり、"invading and occupying...." の意味上の主語は "Iraq" ですから、その意味上の主語を明示して、"for its invading and occupying..." とするのが正しいのではないでしょうか。あるいは、文脈から明白なので、それを省略するほうが自然なのでしょうか。


 省略する方が自然な英語です。

【原文】
Developed countries imposed sanctions, mostly import restrictions, on
Iraq for invading and occupying its affluent neighbor.

【読み下し訳】
先進国は課した・制裁を・主に・輸入制限を・
イラクに・侵攻しそして占領したことに対し…

【読み下し訳】のように前から意味をとっていけば,Iraq が invading の行い手(=意味上の主語)であることは明白です。このような明白な状況で動名詞の前に意味上の主語を置くことは非常にぎこちなく聞こえます。

動名詞に意味上の主語を付ける目的は,動名詞の行い手が誰であるのかについて誤解や混乱を避けるためですので,その可能性がない文では用いないということです。

混乱の可能性がない場合とはたいていこの英文のように,「名詞+前置詞+動名詞」 という形で,「名詞」 が 「動名詞」 の行い手(=意味上の主語)になっている場合です。

例文164

キーセンテンス

Leaving their children / behind by themselves, ... のスラッシュ訳に

  残して/自分達の子供達を/背後に/彼ら(=子供達)だけで

となっていますが、この by themselves(彼らだけで)はこの文章の主語 they(親)だけで、ではないでしょうか。


いいえ,by themselves の themselves は their children を指しています。
they(親)を指すと解釈することはできません。

leave O behind by oneself という表現は一種の慣用表現で,oneself は O を指します。下記のQ&Aも参考にしてください。

例文164

キーセンテンス

 ”by themselves”が 「彼ら(=子供達)だけ」 でと訳されていますが、この ”by themselves (by oneself)” は辞書(GENIUS 第3版 by oneself)には常に主語を受けると書いてあります。
We left her alone.の文章で aloneの代わりに by herself を使うのは間違いと書いてありました。
よって、本書の例文164においても「子供を残した」のは、「旅をした彼ら(They)」なのですから、Leaving their children behind alone とするのが正しいのではないでしょうか?


いいえ,この例文は完全に適切です。

問題点を整理してみましょう。

まず,leave ... alone という熟語を leave ... by oneself とはしない,というのはその通りです。しかし,164の例文は,leave ... behind (…を後に取り残す)という形に by oneself(彼らだけで) が付加されただけであって,leave ... by themselves という形ではありません。

テキストの説明通りこの by themselves の themselves は their children を指します。by themselves は書かなくても,この文は意味的に成立しますが,by themselves を付けることによって 「彼らだけ」 というかわいそうな状況をさらに強調することができ効果的です。

「by oneself の oneself は主語を受ける」 という辞書の指摘は一般的にはその通りですが,164の例文のように目的語を受けるという例外もあります。ネイティブは,leave ... behind by oneself という表現を 「…をその人(達)だけにして取り残す」 という意味の慣用表現と見ますので,この文はどのネイティブに聞かせても全く違和感のない表現です。

Leaving their children behind alone とするのが正しいのでは? ということですが,それでも間違いではありません。但し,ここでの alone は強調的な意味をもちますので,Leaving their children behind, alone. とカンマを付けてポーズを置き alone の存在をやや目立たせた方がよいでしょう。by themselves なら長いのでカンマを置かなくても存在感があり十分目立ちますが,alone は短いので目立ちにくいからです。

例文166

Words, Phrases & Patterns

【be late Ving】 は例文161のG&Uにある【be busy Ving】に形が似ていますが、161の現在分詞の副詞用法の例の中に入っていません。同じ分類ですか?それとも違うタイプですか?
同じ分類だとすると、この形で他に似たような形のものがありませんか?
できればまとめておぼえたいと思います。



 be busy Ving

この表現の Ving は 「Vしながら」 という意味で,全体として 「Vしながら忙しくしている」と考えることができます。 「Vしながら」 は現在分詞で(be busy という動詞句を修飾しているので) 「副詞」 です。

一方,

 be late Ving

この表現の Ving を 「Vしながら」 と解釈することはできません。「Vしながら遅れている」 は(実際には 「Vしていない」 わけだから) 矛盾します。 これは be late in Ving (Vするこういにおいて遅れている) の in が省略された形だと考えるのが妥当でしょう。つまりこの Ving は動名詞だと見なすのが妥当です。

この理由から,be late Ving は 161のG&U の仲間には入れていません。

be late Ving の仲間には be long (in) Ving (Vするのに時間がかかる) があります。 この表現は通常否定形で用います:

 Don't be so long (in) coming next time.
  (次回来るのにあまり時間がかからないようにね →
  (あまり時間を空けずに) またすぐに遊びにきてください。)

例文170 キーセンテンス

Absorbed in my reading. の my は動名詞の意味上の主語ですが、文の主語と一致している場合はわざわざ置かなくてもいいのではないのでしょうか? 受動態だからでしょうか?
reading (読書) は read の動名詞ですが,swimming (水泳) などと同様に名詞化しています。 つまり,reading は名詞です。 よって,my reading の my は動名詞の意味上の主語ではなく, 「私の」 という reading を修飾する所有格です。

これが仮に Absorbed in reading a novel なら, reading は動名詞であり,この場合 Absorbed in my reading a novel とはしません。

Absorbed in my reading (自分の読書に熱中していて) は Absorbed in my work (自分の仕事に没頭していて) と同じような感覚で用いられています。

例文170 Words, Phrases & Patterns

例文2行目の Absorbed in my reading はなぜ、「自分の読書に熱中していて」 と訳せるのでしょうか? (myが所有格、readingが名詞というのはQ&Aにて解決済みです)

199ページのGrammar&usageでは文頭に置かれる過去分詞は「Vされて」と訳すと記載されています。

過去分詞なので受動態を意味すると思って be absorbed in の「〜に没頭している」を「〜に没頭されている」と訳すと意味が違ってくるので混乱してしまいました。

ただ単にこれは日本語の問題で「〜していて」と訳されているのでしょうか?

absorb は他動詞で元々の意味は 「…を吸収する」 です。 これを受動態にした 「be absorbed」 は 「吸収されている」 になり, in をつけた 「be absorbed in ...」 は 「…の中に吸収されている」 になります。人を主語にすると 「<人>が…の中に吸収されている」 になり, 「<人>が…にのめり込んでいる/没頭している」 という状況を表します。

例文172 キーセンテンス

 a unanimous とありますが an unanimous ではないでしょうか?
 unanimous の u は子音です(「ユ」は子音です。「ウ」なら母音ですが)


例文174 キーセンテンス

例文の最後のところでlisten となっていますが、listen to にしなくてもよいのでしょうか。

例文 115 〜 117 のGrammar&Usage をよく読んでください。

he is ready to listen to. とすると to の目的語が不足するため間違いになります。つまり、(主語が形式語の it ではない場合における)be easy to, be difficult to, be hard to, be impossible to などの表現では、to の後の動詞は目的語が欠落する形になりますが、be ready to, be able to, be sure to, be likely to などの表現は、to の後の動詞は「完全な形」になります。

例文190
Translation

第二文の to create... とto suit... の部分について、両方とも目的を表す副詞用法の不定詞として訳されていますが二番目の to suit...をatmosphereを修飾する形容詞用法として「年輩の人々の好みに合うための雰囲気」という意味に扱う事はできないのでしょうか。
筆者は to suit ... を副詞用法の目的の意味として使っていますが、 to suit ... を that would suit ... という意味の形容詞用法と解釈できないことはありません。

to 不定詞が副詞用法の目的にも形容詞用法にも取れる例というのはよく出くわしますが、その場合どちらで解釈しても(全体としての主旨は変わらないので)かまいません。

例文192
Grammar & Usage

名詞節はその名のとおり名詞の役割と同じ用法であるようですが、形容詞の後の名詞節はこの場合どうなるのでしょうか? 確かに他の英文法書をみてもこの用法は載っていたのですが、副詞 or 形容詞節的な役割のようにも思えます。どうも動詞・前置詞の目的語や補語のように明確に、名詞と同じという役割に感じられないので、熟語のように割り切っていますがそれでいいのでしょうか。 

形容詞の後に置く that節を何節と解釈するかは難しい問題で明確な答えを出すことが出来ませんが、「…こと」 という意味の取り方、つまり名詞節として取るのが意味的な感覚としては最もぴったりくるように思います。

おっしゃるとおり、文法的な分類にとらわれず、「感情の形容詞+that節」を一種の決まり表現と割り切るのがよいでしょう。

例文195

キーセンテンス

" 〜 exchange greetings" というのがありますが、なぜ、greetings は複数形なのですか? 偶然出会って挨拶を交わしたとしても、1回しかしないと思うのですが。

挨拶を交わす「機会」は1回ですが、1回の挨拶で交わす「(挨拶の)ことば」(greeting)は2つなので複数形になります。

あなたと誰かが挨拶を交わすとき、あなたが「こんにちは」と言い、相手も「こんにちは」と言う。だから greetings になります。

一般に,exchange という動詞は 「交換する」 という意味なので、それぞれが一つずつ出し合って合計が複数になるため,目的語の名詞は複数形になります。

例文196
キーセンテンス

 このページの下に「thatは口語では省略することがある」と書かれていますが,SVO(第3文型)の形でこれらの動詞が使われるということですか?それともSVO'OのOが,thatの省略された文(名詞節)になるということでしょうか?
ぜひ,例文を1つ出してください.よろしくお願いします.

この頁の最終行で説明されているのは,第4文型(S V O' O)の O に that節が置かれる場合,接続詞のthatは省略されることがある, ということです。

tell の例を挙げてみます。

 Nobody told me the meeting had been canceled.
 誰も会議が中止になったことを私に知らせてくれなかった。

このようにして that が省略されるのは,tell に限らず,話し言葉ではよくあることです。

例文202
キーセンテンス

 what it will be like のit についてですが、主語は Information technologies であり、それを熟語動詞are で受けているわけですから、この it は they とすべきではないのでしょうか。

 文法上の理由からはthey の方が better です。ただし、information technologies 全体を一つの技術ジャンルと考え「それ」(= it )という代名詞で受けることは可能です。

1行目で述語動詞が are になっているのは、主語のInformation technologies と非常に近い位置にあるためi s で受けるのには違和感がありますが、i t の部分は、名詞(Information technologies)からかなり離れていますので、意味的な感覚が文法ルールより優先されています。

例文205
キーセンテンス

 "apply not only to Chinese but also other Asian peoples" の部分ですが、not only と but also の後ろは等価であるので other の前に to があるべきではないでしょうか。そうでなければ、apply to not only と to をnot の前に置くべきではないのでしょうか。

 not only A but (also) B や not A but B など、A と B 2つの要素を結びつける語は Aと B を 「等価」 にする、というのは原則として重要ですが、絶対的なルールではありません。

ご質問の箇所では、apply not only to Chinese but also to other Asian peoples とするよりも、to を省いたテキストの形の方がより自然な(=ネイティブが使う)英語になります。ネイティブはこの2番目の to をつけなくても意味がわかるので 「くどい」と感じます。さらに、apply から peoples まではかなり長いフレーズになっているので少しでも短くしたいという心理も働きます。また、apply to not only Chinese but also Asian peoples は文法的には間違いではありませんが、ネイティブが使う表現ではありません。ネイティブは to, for などの前置詞と目的語となる名詞の間に副詞(ここではnot only と but also)を置くことを嫌うのです。

このような 「等価にならない例」 は今後注意して英文をお読みになれば結構発見できるはずです。

例文206 キーセンテンス

 trying to 〜 の部分は、分詞構文ですか?
 その通り,分詞構文の現在分詞(=副詞用法)です。
There he goes again という 「完全な文」 の後に trying to .. という現在分詞(句)が (独立した意味で) 置かれているので分詞構文だとわかります。

例文208
キーセンテンス

 例文で broadcastとあるのですがこの品詞は何ですか?
単語欄には動詞と名詞の二つが書かれているのですが動詞だと過去分詞にならないといけないし、名詞だと訳にあわないと思うのですが・・・


broadcastは過去分詞です。
スラッシュ訳が 「放送された」 という受動態の訳になっていることと,P498の不規則動詞の broadcast の過去分詞形が broadcast であることから判断してください。

例文209

キーセンテンス

 「inquired the Secretary of State.」の主語は誰でしょうか? 和訳では、「・・・」と国務長官は尋ねた。とありますが、英文では、国務長官は目的語になるのではないでしょうか?
 つまり、省略されている(記者が)主語となり、「今が極めて重要な時期だという認識はあるのでしょうか?」と国務長官に尋ねられ「(逆に)今我々の取る行動こそがこの政権の命運を決めることになるのだ」(と発言した。)となるのではないでしょうか?

 テキストの和訳が示すとおり,the Secretary of State が主語です。

inquired the Secratary of State
V S

下記の表し方のうち,(a)が最も一般的ですが,文体に変化をつけるために (b)や(c)のようにすることがあります。 209の例文は(c)の形です。

(a) S V "〜".
(b) "〜," S + V.
(c) "〜," V + S

* 但し,Sが代名詞(he, she, they, it など)の場合には (c) の形にはしません (古めかしく聞こえます)。


例文225 Grammar & Usage

 補語の関係代名詞にthat、, which を用いるというルールは、第五文型の補語にも適用されますか?

 適用されます。その場合,下記の例のように 「先行詞+補語(C)の関係詞+S+第5文型のV+O+to be」 という形にするのが一般的です。つまり,think, believe, consier, prove のように,補語に 「to be ...」 が取れる動詞(P57 Grammar&Usage)を to be を付けて用います:

 He wasn't the person I had thought him to be.
 彼は私が思っていたような人ではなかった。

 He has again proved himself a hero, which I always considered
 him to be.

 彼はまたもや自分がヒーローであることを証明してみせた。
 ちなみに私は常に彼をそう見なしていたが。


例文228

Grammar & Usage

関係詞は非制限用法・制限用法を『,』の有無で区別されますが、話し言葉の場合、『,』 の存在は目には見えないため、英米人はこの2つの用法の違いをどうやって区別しているのでしょうか? 区別のために長いポーズを意識的に入れて聞き手にわかるようにするとか、あるいは話言葉では、そもそも非制限・制限といった用法の区別が問題にされること自体が状況的にあり得ないのでしょうか?

確かに、話し言葉では、制限用法と非制限用法の違いはほとんど意識されません。

制限用法(=先行詞の具体化)も非制限用法(=先行詞の補足)も、先行詞に関する情報を示しているという点では同じだからです。

英語を学習する日本人が制限用法と非制限用法の違いを必要以上に意識してしまうのは学校教育において制限用法は訳し上げ、非制限用法は訳し下げるといったことを教えるからだと思います。

英語を書き取るときには話し手の意図と形から制限用法か非制限用法かを考えます。例えば、話しことばでは目的格(whom, which, that)の関係詞節が最もよく用いられますが、目的格の関係詞は通常省略しますので、省略されている場合は全て制限用法(カンマを付けない)だとわかります。主格の場合は who か that が好まれます。that の場合はもちろん制限用法ですが、who の場合は先行詞が一般名詞なら制限用法、固有名詞なら(例文228 のGrammar&Usage に解説があるように)非制限用法になります。また、話しことばで which を使う場合は(which が主格であれ目的格であれ)非制限用法である可能性が高いでしょう。さらに、文末に置かれる which は229 のGrammar&Usage に解説があるように「連結」の役目をする非制限用法だと判断が出来ます。

息継ぎの長さで制限用法か否かを見分けるのは現実的ではないと思います。

例文228

Grammar & Usage

非制限用法での訳し方についてですが、継続用法の関係代名詞節は、「原則的に先行詞を訳した後に訳すとよい」と習った事があります。でも、この例文では制限用法のように訳されています。これは例外の1つという事でしょうか。補足的に「それは…」と訳する方法でも良いのでしょうか。

ご質問に対する回答はテキストに全て書かれていると思いますが、とりあえずここで整理し直してみます。

非制限用法は以下の2つの役割があり、(1)については前から訳しても後から訳し上げてもどちらでもかまいませんが(2)については必ず訳し下げる必要があります。

(1) 先行詞に関して補足的な説明を行う ([228]の例文)

(2) 2つの文を関係詞を利用して連結する ([229]の例文)

例文228は2つの文を連結しているのではなく、先行詞である this society(=Japan)についての補足を行っているわけです。よって以下のように前から訳しても後から訳し上げてもかまいません。しかしテキストのように後から訳し上げた方が全体の和訳はすっきりします。

 
【前から訳した場合】

 この社会、すなわち彼らに集団に合わせることを要求する社会だが

 
【後から訳した場合】

 彼らに集団に合わせることを要求するこの社会

制限用法と非制限用法の違いは、前から訳すか後から訳すかという問題ではありません。

一般に、学校等で非制限用法を「前から訳しなさい」と指導するのは、前から訳した方が補足説明であることが日本語としてより明確になるからだと思います。但し、そのような指導方法を取ると以下のような日本文の英訳を、訳の順番から判断して無批判に制限用法で書いてしまう生徒がたくさん出てきます:

 「集団に合わせることを要求する日本」
 
× Japan which requires them to conform
 
Japan, which requires them to conform

訳し方といった「形式」ではなく、本質的な「役割」の違いに目を向けてください。

例文229

キーセンテンス

この解説からは、「私が女の子たちを楽しませようとすると、彼女たちは私を笑いものにした。」と、連続の役割をする非制限的用法で解釈できますが、英文のみを読んだ際に「私は女の子たちを楽しませようとしたが、彼女たちは私を笑いものにしていた。」 という単なる非制限的用法による解釈もできるのではないかと思いますが、どのようにして、連続の役割を為すか否かを判断するのでしょうか?

非制限用法には、「補足的な情報の与える」 という役割と、「2つの文を連結する」 という役割とがあります。

前者と比べ、後者の方が関係詞節のもつ重要性が高くなります。前者の用法は、「文中」に非制限用法の関係詞節が挿入される場合で、一方、後者の用法は必ず完全な文の「後」に非制限用法の関係詞節が続き、このことが両者を区別する目安になります。

ただ、完全な文の後で非制限用法の関係詞節が続けば、絶対に連結の用法であるとは言い切れず、関係詞節とそれ以前の文との重要性を比較して判断することになります。例えば、以下の英文は連結の用法ですが、who以下は話の結末を表す「重要」な情報ですから、「連結」の用法と取るべきであって、「補足的な情報」と解釈すべきではないことがわかります。

 Zidane passed the ball to Beckham, who scored with a spectacular shot from 25 meters.
 
(ジダンがベッカムにパスを出し、ベッカムは25メートルの距離から華麗なシュートを決めた)

例文229は、「連結」の用法として解説されていますが、上記の文ほど関係詞節の情報に重要性は感じられないので、補足的な情報を与える役割(=単なる非制限的用法)と取ることも可能です。しかしどちらに取っても(前から訳す限りにおいて)和訳はほぼ同じになります。(よって試験の答案ではどちらのニュアンスで訳しても問題ありません)


例文1〜25 例文26〜99 例文100〜229 例文230〜419


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